筋肉が凝る原因


筋肉の「凝り」(筋肉中に老廃物が溜まって固くなった状態の事)が様々な症状を引き起こします。

それでは筋肉が何故凝るのでしょうか?


筋組織の「凝り」現象は人体の生命活動に深くかかわる問題ですので、まずは人間の代謝について理解する必要があるのです。

生物は酸素を肺から吸収し、栄養を食べ物から吸収します。

吸収された酸素と栄養分は血液を通して各細胞に送り、各細胞は送られてきた酸素と栄養分でATP(アデノシン三リン酸)を作り生命活動を行います。

生命活動を行った細胞は生命活動の結果出た老廃物を排出します。

二酸化炭素は吐く息から排出され、その他の老廃物はリンパの流れに乗って腎臓に行き、尿となって排出されます。

これを代謝と言います。

この代謝がスムーズに滞りなく行われていれば理論的には病気にはなりません。

問題なのは生命活動を行った後に排出される老廃物がスムーズに体外に排出されないことです。

ここでいう老廃物とは代謝の過程で出されるゴミみたいなもので、 アンモニア、尿酸、クレアチ二ンなどが代表例です。

言ってみれば 「 尿」 と同じ成分です。

代謝が悪いために老廃物(尿)が筋肉中に溜まってしまうのですが、何故代謝が悪くなるのでしょうか?


代謝が悪くなる原因は血流障害ですが、その原因は以下の7つです  


1 姿勢が悪い  
2 運動不足  
3 ストレス
4 栄養状態が悪い  
5 休息不足 (睡眠不足、使い過ぎ)  
6 古傷  
7 年齢

以上の6個の原因で血流障害を起こし、筋肉中に老廃物が溜まってしまうのです。

身体が凝りやすい人は以上の六つのうちどれかに当てはまります。

原因は一つではなく、多岐にわたることも多いのです。

臨床経験上一番多いのは、1の姿勢と 2の運動不足と3のストレスです。


1.姿勢が悪い

筋肉が凝る原因の一番は何といっても姿勢が悪いことでしょう。

昨今ではパソコンやスマホを操作する時間が長く、どうしても同じ姿勢をすることが強いられます。

姿勢が正しければ良いのですが、悪い姿勢のままだと血流が悪くなり、老廃物が溜まりやすくなるのです。

現代人は下図のように背骨が猫背になってしまい、骨盤が後方変異(でっちり)になってしまう姿勢が多いのです。

骨 盤 が後方変異しますと便秘、生理痛、不妊症などの原因になります。

脊柱が歪みますと 胃、心臓、肺などの臓器にも影響しますし、首が悪いと脳へ血流が阻害しますので自律神経失調症や頭痛を併発致します。

骨盤や脊椎を正しい位置に戻すだけで血流は劇的に改善し、凝りにくい体質に変わることが出来るのです。



2.運動不足

血流が悪くなる第二の原因は運動不足でしょう。

運動をして心拍数がある程度上がることにより、血流が早くなります。

通常ですとユックリと流れている血液が運動して心臓に負荷をかけることにより心臓のポンプ機能が上昇し、流れが速くなるのです。

川の流れに例えますと、下流域のようなゆっくりとした流れが上流域のような激流になるのです。

血流が早くなることで滞っていた老廃物を速やかに腎臓に送ることが出来、体外に排出できるのです。

今や車の普及で田舎の人ほど運動不足になっています。

どこへ行くにも車を使用するため歩かなくなっているのです。

東京などの大都市の人ほど電車やバスを使用する頻度が高いのでよく歩くと思われます。

運動と言っても何も難しい事をしなくても良いのです。

少しの距離でも歩くことを心掛ければ血流は改善致します。

家を出るのが嫌なら、ヒンズースクワットと腕立て伏せだけで全身の筋肉を使いますので血流改善に役立ちます。

少しずつでも毎日のちょっとした努力が体質改善につながるのです。



3.ストレス

現代人は仕事、人間関係、将来の不安など、とかくストレスが多いものです。

ストレスは脳を委縮させ、多大な影響を及ぼします。

加えてスマホやパソコンなどの普及で脳疲労が増えています。

脳疲労が多いと自律神経が影響を受けます。

血液の流れも自律神経でコントロールしていますので自律神経失調症になりますと血流証がを引き起こすのです。


4.古傷


傷跡や手術痕なども組織を固くしてしまいますので血流が悪くなり、コリの原因となってしまいます。

一番有名なのが 首のむち打ち症でしょう。

むち打ちは首の靭帯を思いっきり伸ばして、損傷してしまう疾患です。

交通事故だけでなく、転んだり、急に抱き着かれたりしても起こる現象です。

むち打ちは早急に治療すれば良いのですが、症状がないと放っておいたり、病院などのシップや電気治療のみですと筋に老廃物が溜まり続けて固くなってしまうのです。

その結果、肩首コリ、頭痛、めまいなどの脳への血流障害が原因と思われる様々な症状を引き起こします。

次に多いのが開腹手術の経験がある患者さん です。

お腹に手術痕がありますと周囲の筋肉を引っ張ったり巻き込んだりして固くしてしまいます。

不妊症の大きな原因となってしまいます。

頭の傷跡も侮れません。

頭をぶつけたりしても脳への損傷がないからと言って見くびっていますと、小さな傷跡でも脳への血流不足を起こします。

特に静脈血が流れにくくなりますので老廃物が溜まりやすくなります。

その結果脳腫瘍にまで発展してしまった患者さんもいるのです。






栄養状態が悪い


栄養状態が悪くてもコリが溜まりやすいです。

ちゃんとした食事をとっていない、外食が多くて栄養の偏りがある、冷たいものを多く取る。などです。

栄養面に関しては種々の説明をしている方が多いので、ここでは多くは語りません。

栄養に関しては細かいことを言うとキリがないのです。

次の三点を考慮すれば大丈夫ではないかと思います。

1. 地産地消 その土地でとれたものを食べる、

日本食をメインにする。

これは基本法則ではないでしょうか?

日本食は世界遺産にも指定されたくらいバランスの良い食事ですし、なにより日本が長寿世界一が物語っていると思います。

外国産のものはどうしても防腐剤などの影響があります。

2. 旬のものを食す 季節に合った自然に取れたものを食する。

今や野菜などは季節感がなく、いつでも食べられますが、やはり旬のものを食べたほうが健康には良いと思います。

3. 冷たいものを食べない こ

れは東洋医学的にも絶対と言っていいほどしてほしくないです。

冷え性のホームページでも述べていますが、現代人はアイスや氷を取りすぎです。

胃腸を直接冷やすこれらの食べ物は内臓の冷え性を引き起こし、免疫能力の低下を引き起こします。

アイスや飲み物に氷を入れる行為は避けるべきです。

5 休息不足 (睡眠不足、使い過ぎ)


人間は休まないとだめです。

睡眠不足や同じ筋肉を酷使するのもコリを溜めやすいのです。

仕事を頑張るのも良いのですが休まず働いたり、睡眠時間を削ってまで働いたりすると体に疲労がたまってしまいます。

この疲労も元を正せば老廃物という事になりますので、筋肉が凝ってしまいコリとなって血流を阻害します。

近年多いのが長時間のパソコン作業やスマホの見過ぎで首に老廃物が溜まってしまい、脳への血流を阻害するパターンです。
脳は莫大な酸素を消費しますので自律神経障害を引き起こします。

この時点でもまだ病気ではないのですが、様々な自律神経失調症の症状を引き起こします。

ついには脳卒中や心筋梗塞などの命に重大な疾患となる恐れもあるのです。

社会情勢の変化の中で長時間労働を強いられる事が多いのですが、体に老廃物を溜めない努力をしていって欲しいものです。

 

 

7 年齢

年齢問題は誰しも避けては通れない問題です。

誰しも年は取りたくないと思っていますが、こればかりはどうしようもないことです。

「人間は柔らかく生まれて固くなって死んでいく」

年齢と共に体中に老廃物が徐々に溜まっていき、最終的には心臓に溜まって停止します。

死は避けては通れないのですがそれまでは健康にいたいと思うのが人の常です。

しかし、ご心配なく!! 老廃物を体外に排出する努力を続ければ死ぬ寸前まで人は元気に動いていられるのです。