女性不妊の原因

西洋医学での検査でも不妊の原因が分かっても鍼灸との併用で治療効果は格段に上がって、妊娠に近づくのです。
鍼灸治療が適応となる疾患は以下の通りです。

各不妊の原因疾患と鍼灸治療


たとえ原因疾患が見つかったとしても鍼灸治療が効果的な症例を治療方法と共に紹介していきたいと思います。

・生理痛(月経困難症)の鍼

・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の鍼

・黄体機能不全の鍼

・月経前症候群(PMS)の鍼

・月経異常の鍼

・無月経の鍼

・卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の鍼

・子宮内膜症の鍼

・無排卵周期症の鍼

・胞状奇胎の鍼

・高プロラクチン血症の鍼

・早発卵巣不全(早発閉経)の鍼



卵子の老化 精子の不活性化について

女性は卵子を30万個くらい持って生まれます。

以降初潮が始まった時から一か月1000個のペースで卵子は減り続けます。

ですから年齢を重ねるごとに卵は減っていき、老化していくことになるのです。

これが35歳以上で卵子の老化が始まるというのならば話は分かるのですが現代は20代のころから老化が始まっているのです。

男性の場合は毎回精子は新しく生まれ変わりますので女性ほど老化は進みませんが、現代の男性の精子は元気がないのです。

老化はしませんが元気がないので不活性化しているのです。

精子や卵子の質について述べますと、よくこんな事を仰る患者さんが多いです。

「病院の検査では精子も卵子も異常がありません。なのに妊娠しないのです」と。

西洋医学は卵と精子の質を顕微鏡で見た目だけで正常か異常かを判断しているのです。

卵子の老化や精子の不活性化は病院の検査では分かりません。

それは主に染色体の問題だからなのです。

卵子の老化、精子の不活性化イコール染色体異常と思ってもらって構いません。

染色体異常は現代医学では検査して分かっても直すことは出来ないのです。

では卵子の老化と精子の不活性化の原因は何でしょうか?


卵子の老化と精子の不活性化の原因

1.汚血
2.骨盤の歪み
3.自律神経失調症
4.内臓の冷え性
5.食べ物

大きく分けて以上の4つが不妊の原因です。
以下詳細に説明していきます。

1 汚血とは?

汚血とは 骨盤内に溜まってしまった残留した生理の血液 のことです。

男性は厳密にいえば生理の血ではなく血流障害によって下腹部の血流が悪くなっている状態です。

この汚血が精子と卵子の質を悪くする最大の原因なのです。

年齢を重ねるごとに古い血液となるので骨盤内はドロドロ血液で充満することとなるのです。



2 骨盤の歪み

現代人は悪い姿勢で長時間座っている事が多く、その為骨盤が歪んでしまい、骨盤内の血流が悪くなるのです。

女性の場合は生理痛の原因ともなり、生理の経血がスムースに体外に排出されずに汚血が溜まってしまうのです。

この骨盤の歪みが汚血を溜めてしまう最大の原因なのです。


3 自律神経失調症


自律神経失調症(脳の疲労)は現代病とも言っていいほど多くの人が苦しむ疾患です。

パソコンやスマホのし過ぎで首肩が凝って脳への血流不足が原因で脳が疲労しています。

脳疲労はすなわち自律神経失調症のことなのです。

妊娠出産に至るまでは全て脳でコントロールされています。

当然骨盤内の血流の流れも阻害されますので脳疲労は速やかに解消しなくてはなりません。



4 内臓の冷え性


内臓の冷え性の原因は冷たい食べ物を食べ過ぎていることです。

アイスに代表される食べ物は元より、冷蔵庫機能の発達によりなんでも飲み物に氷を入れて飲むようになったりと、胃腸を冷やすことが多くなったのです。

胃 腸を冷やすことによって周囲の子宮や卵巣も冷やすことになるので不妊の原因 となるのです。

この内臓の冷え性は自律神経や汚血からくる場合もありますので同時の治療が相乗効果を産むのです。



5 食べ物

染色体異常を起こしてしまう一番大きな原因はこれではないでしょうか?

昭和の時代に比べますと、食品添加物、残留農薬、有害ミネラルなどが巷に氾濫しています。

今や安全な食べ物はないと言っても過言ではありません。

なるべくコンビニにあるものやジャンクフードなどを避ける努力をしましょう。 

食の問題は急には現れませんので分かりにくいのですが長年の積み重ねが体に明らかなダメージを与えるのです。


以上の5つの体質を改善することにより汚血を解消し、質の良い卵子と精子が生まれるのです。



自身の生活の見直しも重要


卵子や精子の質の低下はおおまかに言ってしまえば出産年齢の高齢化ですが、昨今では20代や30代前半の比較的若い世代でも不妊が広がっていますので年齢だけの問題とは言えないのです。

否、むしろ若い世代のカップルのほうが妊娠しにくくなっている傾向があるのです。

私個人の臨床の体験なのですが明らかに1970年代以降生まれのカップルから状態が変化してきています。

明らかに1980年代以降の生まれの方は染色体の異常が多く見られます。

生まれたころから、パソコンやスマホがあり、コンビニやジャンクフードだらけ、冷たいものはいつもある、足を使わなくても良い環境、そんな生活に慣れてしまった現代の若者たちの染色体が異常を起こしているのです。

鍼灸治療とともに自身の生活を見直すことによって昔(1960年代生まれ以前)のような体質になればいついかなる時にでも妊娠出産はするのです。