黄体機能不全に対する鍼灸治療

黄体機能不全とは?

症状


不妊症、不育症、頻発月経

・基礎体温で高温期が10日以内(正常は14日)
 低温期から高温期への移行に3日以上(正常は1日)
 低温期と高温期の差が0.3度以内(正常は0.3度以上)
 高温相に陥落が見られる

・黄体期中期のプロゲステロン値が10ng/ml未満



病態


排卵・受精に異常はないが、黄体からのエストロゲン・プロゲステロン作用不足

子宮内膜の発育が十分でなく、着床障害となり、不妊をきたす。

着床したとしても、黄体は早期に退縮し、妊娠が維持出来ず、消退出血とともに妊娠が中断する。



原因


・高プロラクチン血症

・高プロラクチン血症がない場合は原因が不明
視床下部ー下垂体ー卵巣系の内分泌異常が考えられる。


鍼灸治療での黄体機能不全へのアプローチ

高プロラクチン症が原因の場合は別途で説明いたします。

鍼灸治療の適応は原因不明の場合で視床下部ー下垂体ー卵巣系の異常です。


1.視床下部ー下垂体系 活性化の鍼

下垂体でのFSH分泌低下(顆粒細胞成熟不全)やLH分泌障害(LHサージが不十分)が考えられますので鍼治療では脳への血流を促進して視床下部ー下垂体の機能を正常に戻します。

自律神経の鍼治療をまず行います。
自律の鍼治療はこちらから


2.卵巣機能改善の鍼

卵巣への血流改善をして黄体機能の改善を図る鍼治療を行います。


 

鍼の刺激は丁度良いくらいの刺激を与えてリラックスしてもらいます。
その他症状があれば適宜対応していきます。